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2010年9月11日 (土)

死に支度の時代到来

昨日(9/10)の「福井新聞」に山折哲雄氏が「死に支度の時代到来」という文章を書いている。

「おくりびと」や「悼む人」から「遺品整理業」そして「糞土師」へと話題が進むのだが、「死に支度」を意識し、それを司る人々が現代でも必要とされているのだと改めて感じる。

「おくりびと」から「悼む人」まで、また「遺品整理人」から「糞土師」にいたるまで、我々の社会は今、われわれのためにもっとも根源的な仕事を提供し始めているように見える。かつての阿弥陀聖や高野聖たちのように、彼らは現代の「ひじり人」たちなのかもしれない。

山折氏はこのように文章を閉じているが、考えさせられるところだと思う。

現代は死というものを、カッコに括って日常から切り離そうとしてきた。見たくないものを見ない、という気持ちからなのだろう。しかしながら、人間は死を先のばすことは出来ても、死を避けることは出来ない。

人の一生のゴールが死であるならば、自分の生を考えるとき、死を考慮に入れないわけにはいかないはずだ。

仏教は真理に目覚めるための宗教といってよいのだが、日常に隠されてしまった死を直視すること、忌み嫌われ見ないようにされている死を生とともに捉え直すこと、そういうことが求められている時代なのかもしれない。

ちなみに、「糞土師」というのは、この文章で初めて知りました。面白い生き方をされているのだなと思います。伊沢正名という方なのですが、HPがありますので、詳しくはこちらで。

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