つららの坊や
青木新門さん『つららの坊や』を読む。
雪山玲子さんがご紹介、朗読なさった本だ。
青木さんは映画の『おくりびと』が、死んだ後のことを書いてないので、原作者として名前を挙げないようにと言われた。
死んだ後のことが、後生の一大事が大切で、『おくりびと』は、送る側からしか描かれていないと。
『つららの坊や』は、主人公はつらら(五箇山のつららだ)だけれどちゃんと死のことを考え、死とは何かを周りから学び取っていく。
帯の山根基世さんの言葉が的確に本の内容をつかんでいるようだ。
死をテーマにしながらあたたかく、壮大な命の交響曲が聞こえてくる。
読み聞かせや朗読にもふさわしい作品だ。
子供たちに読み伝えられることを願わずにはいられない。
雪山さんの、声色を使い分けたすばらしい朗読を聴けたことが、改めて良い体験であったと思う。
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