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2011年6月18日 (土)

税制優遇も… 寺の役割(4)

またまた遅ればせの「親鸞なう」フォローということで。

税制優遇も…」

この見出しは、ちょっと?

お寺は税金を納めなくていい、というふうに思っている方もいるが誤解だ。

詳しくは記事を見ていただきたいが、個人の収入には税金もかかるし、有料の事業をすれば、(税制上の優遇はあっても)税金がかかる。

たぶんこの記事の焦点は、寺の収入だけでは苦しいところが多いということだ。

記事の冒頭、今川雅照徳願寺住職は、「年金がなかったならば兼職せざるを得ない」と語る。

福井の真宗寺院は、規模の小さいところが多く、住職は兼職の方が多い。

「一概には言えないが、住職が兼職せずに生活するためには200~250軒の門徒戸数が必要」と関係者が語るが、300軒以上ないと、という話も聞く。

お寺の事情によって変わるところだが(お布施の額や、維持管理費がどれくらいかかるか、布教活動による収入がどれくらいか 等々 時折他のお寺のことを聞き、違いにびっくり仰天することすらある)兼職なしで住職や家族が生活するのは厳しいというところ。

そういうところから、寺の経営が苦難の時期を迎えるとし、その打開を法話の力、教化活動に求める。

最後のところを紹介しよう。

今川住職は「今やらなければならないのは教化活動だ」と強調する。「住職は勉強しながら、門徒との関係をつくっていかなければならない。現代の住職はカウンセラーにならなければ。悩みを打ち明けてもらうようになるには時間はかかると思うが、努力するしかない」。住職の務めに専心することが新たな門徒獲得につながると考える。

ほぼ、私自身も認識が共通していると言ってよいだろう。

かといって、住職に専念するという在り方を選ぶには、障害も多いし、記者子の言うような門徒獲得だけの問題に収斂されるものでもないだろうと思う。

新聞としての切り口からそういう言い方になることも理解できるが、問題をいたずらに単純化してはいけない。

取り上げられた三門徒派の法話大会、どうだったのでしょうね。

取り組みのコンセプトとしては、◎と思います。

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