「お寺ごはん」青江覚峰
精進料理を食べようと思うと格式のあるお寺や精進料理を出す料理屋さんにでも行かないと無理なのでは?という印象があるかもしれない。
この本はお寺ごはんといいながらも家庭で作ることができるようにレシピを載せている。
そういう意味では身近に精進料理を感じさせてくれる。
といいつつ、これはレシピ本でありながら、仏教の智慧を伝える本でもある。
長寿の代名詞でもあるお坊さんの食生活には、どんな教えが息づいているのか、それを知り、感じてもらうには、ご自身の体験を通じていただくのが何よりではないかと思います。
肉、魚をつかわず、野菜をふんだんにつかうお寺のごはんは、体の中をすっきりととのえ、野菜を多くつかうことから、一般の食事に比べて非常に低カロリーで、ヘルシーです。
KAKU流お寺ごはんをぜひ、お楽しみください。
教えが息づいているのがこの本の料理であるし、随所に著者の掲載された料理についてのメッセージが書かれ、それをつなげて読んでいくと、筆者の思いがよくわかるようになっている。
仏教の智慧をあじわう、というのも乙なものではないだろうか。
自分では料理をしないので、うちでは読んだ後、我が家の料理長(?)にプレゼントした次第です。
話は変わって、あるところでお坊さんたちがこれからお寺で取り組むことをお話しする場に同席。
お寺によって規模が違い、宗派が違い、周りの環境、コミュティでのお寺の位置づけも違う。
よくもこれほどのことができるものだと、盛りだくさんの内容をお話しされる方、ともかくお寺の活動を維持し、教えを伝えたいという熱意を感じさせる方、将来お寺を担うときにこのようにしていきたいとおっしゃるお若いお坊さん、いずれもお寺というものに熱い思いを持っていらっしゃる。
質疑応答もどんどんと深く広がっていき、その場にいることにありがたさを感じると倶に、我が身の現実を鋭く問われた気持ちであった。
76000あるお寺が6000になると予測された方もおられるが、厳しい現実はたしかにあるけれども、このようなお坊さんが宗派を問わず、たくさんおいでになることは非常に心強い。
一方で「葬式仏教」といわれるような体質がお寺にあることも確かなことで、そちらに対する厳しい指摘も、心して受け止めなければならないのだろう。
などとつらつら考えつつ、皆様と倶にお念仏するところからすべて始まるのだと。
尼講のお講結び
2月23日(土) 午後6時より
お講さんの仲間に入りませんか?
当日お斎を用意いたしますので、用意の関係上、新しくご参加の方は早めにご連絡ください。