親鸞聖人の屏風絵
東本願寺で、『スラムダンク』や『バカボンド』の井上雄彦氏の描いた屏風が公開されるという。750回忌の記念事業ということ。一般公開もされるという。
記事によって、表現が少し違うのだが、若手僧侶からの発案ということらしい。漫画家が宗祖聖人の屏風絵を描くというあたりに、いろいろな思いを抱く人がいるのだろうが、若者(?)の心をつかんできた方の絵には、確かな力があるように思われる。(小さな写真を見ているだけだが…)
10日で仕上げたとか、この絵が芸術として価値があるか否かとか、いろいろと論議があるようだが、井上氏の次の言葉は、親鸞聖人の教えの在り方を言い得ているという気がする。
表情に苦悶が張り付いたとしても、一人一人の存在や表情の奥にあるものは尊いものであってほしいという思いを込めた。
どこに目や意識を向けるかで、力の抜けたような、ほっとした表情になるのではないか。
(「福井新聞」による)
被災地へのメッセージということだが、苦悶とほっとした表情の共存というあたり、聖人の御一生の有り様を思わせる。